あらすじ
目が覚めたら、迷宮そのものになっていた。
人間の体はある。飯も食えるし、歩ける。なのに正体は迷宮核――しかも、誰も欲しがらなかった処分間際の最弱ランクという、盛大なハズレ枠だ。
戦う力はゼロ。あるのは、前世でこびりついたマネジメントの発想と、目の前の相手に地道に向き合う性分だけ。
冒険者が迷宮に潜ると増える「迷宮ポイント」。それを使ってモンスターを生み出し、迷宮を育てていく――経営シミュレーションさながらの日々が始まった。
一番目に生まれたスライムのスラトは、ほどなくして言葉を話し始め、口の減らない相棒になった。
「ぬし、そういうの、すぐする」
「性分だって言ってるだろ」
戦わない。倒さない。ただ、一体ずつ育てる。数字を伸ばすためじゃなく、目の前の相手のために――。
誰にも見向きもされなかった最弱の迷宮が、気づけば、行列のできるダンジョンになっていく。経営レポート型の異世界育成ファンタジー。