あらすじ
剣を尊ぶ騎士と杖を掲げる魔術師。二つの勢力が競い合う異世界に転生したリオンは、片田舎の孤児院で暮らしていた。彼は幼い頃から近所の老夫婦に剣と魔術を教わっていたが、二人が元剣聖と元賢者であることを知らないままだった。
十五歳になったリオンは王都を訪れ、騎士試験と魔術師試験を受験する。結果は――両方ともトップ合格。
『彼の才能が、こちら側でよかった』
そう安堵した騎士と魔術師たちだったが、リオンは片翼の天才ではなかった。
王国史上初の快挙を成し遂げた少年を巡り、騎士公爵家と魔術公爵家は令嬢との婚約まで持ちかけて争い始め、名高い冒険者たちまでもが彼に惹きつけられていく。
「俺、資格を取りに来ただけなんだけど……」
杖にも剣にも収まらない未知の天才が今、舞い降りる。