あらすじ
乙女ゲームの悪役令嬢ヴィオラに転生して十年。
破滅を避けるため、誰も傷つけず、すべての事件に備えてきたはずだった。
それでも卒業記念舞踏会では、ゲームと同じ断罪イベントが始まってしまう。
第一王子に身に覚えのない罪を並べられる中、ヴィオラはヒロインのエマと目を合わせた。
ヴィオラは存在しない早送りボタンを三回押す。
エマは存在しない選択肢を選び、決定ボタンを押し返す。
どうやら転生者は一人ではなかったらしい。
しかし、安心する暇はない。
ヴィオラとエマの身体はゲームの強制力に操られ、本人たちの意思を無視して敵対する台詞を口にしていた。
このままではヴィオラが追放され、エマは望んでもいない相手と結ばれてしまう。
ならば、筋書きに逆らうのではなく、断罪イベントそのものを利用すればいい。
表では激しく争い、裏では目配せと合図で協力する悪役令嬢とヒロイン。
二人は自分たちに押しつけられた役割を捨て、ゲームには存在しない第四の選択肢を作り出す。