あらすじ
「あ。ほら、これ見てくれよ。おれの、かーのじょー」
「ほー……」
夜のコーヒーショップ。
店の前でばったり田ノ上と再会し、そのまま二人で店に入った。高校時代はよくつるんでいた仲だったが、ここ数年はろくに連絡も取っていなかった。久しぶりに顔を見た瞬間、懐かしさが込み上げ、どちらからともなく「少し話していくか」という流れになり、窓際の席に腰を下ろした。
ガラス越しの通りはすっかり夜の色に沈み、通行人はまばら。店内は空席のほうが多く、控えめなBGMが流れていた。
仕事や他の同級生の近況などを一通り話し終えたところで、おれはスマートフォンを取り出して画面を見せた。