あらすじ
大学三年の初夏のある日、アレンは命を落とした。
唯一の親友であり、最愛の恋人を失ったコウは、止まってしまった日常の中にひとり取り残されていた。
――はずだった。
『おい、コウ。寝るには早えーぞ』
目の前に現れたのは、死んだはずのアレン。
触れることはできなかった。
しかし、声も、仕草も、生前と何ひとつ変わっていなかった。
『お前は、宇宙に行きたいか?』
かつては彼を追って目指していた宇宙。
その行き先を、コウは初めて自分自身に問うことになる。
ありえないはずの日々の中で、止まっていた時間が少しずつ未来へ向かい始める。