あらすじ
ある庭で、少女が鞠付きをして遊んでいました。
金色の糸が縫い込まれたきれいな紅い鞠でした。
少女は金色の糸で刺繍されたきれいな紅い振り袖を着ていました。
少女はころころと歌いながら機嫌良く鞠をついていましたが、なにかの拍子に鞠は少女の手から離れ、ほろほろと転がっていってしまいました。
少女は鞠をおいかけます。
とてもお気に入りの鞠なのですから。
やがて鞠は転がるのをやめて、翡翠色をした池にぽちゃりと落ちました。
少女が見つめていると、鞠はどんどん沈んでいって、やがて見えなくなってしまいました。
少女は急に悲しくなって、涙をほろほろとこぼしました。
とてもお気に入りの鞠なのですから。
やがて池からちゃぷりと音をがして、少女がみると、池から大きなかえるがのぞいていました。
黒々とした大きな目で、少女を見ています。
「きみが鞠を落としたのかい」
かえるがききました。