あらすじ
「ところで津田さん、蟻走感って言葉、ご存じですか?」
営業事務課に中途採用で配属されたその女性――莢花(さやか)がそう言った。
津田にとっては気になる女性だった。というのも、彼女はその蟻走感からか、やたらと肌を掻きむしる癖があるのだ。それを抜きにすれば魅力的に映ったのかもしれないが……。
親身に接する津田。歓迎会でお互い酒に酔い一夜をともにしたことから、彼女の内に潜む恐怖の正体を目の当たりにする。
彼女の皮膚の下で蠢いていた『それ』とは?
静かに、けれども確実に津田の心をも侵食していく……。