あらすじ
モラハラ気質で束縛の激しい彼氏・永遠との関係に疲れ果てていた私。ある雨の日の夕方、役所の窓口でどこかくたびれた中年男性と出会う。傷ついた私に優しくティッシュを差し出してくれた彼の名は、栂野神臣。
——後日、永遠の家に招かれた私が目にしたのは、永遠の「お父さん」として小さくなっているあの男性の姿だった。
家庭内で妻に虐げられ、自分を「ただの置物」として諦めていた52歳のおじさん。
彼氏に言えない傷を抱え、父親の中に「一人の優しい男」を見出す私。
「神臣さん、私を男として見てくれるのは、世界であなただけです」
「ダメだ……君は、永遠の……僕の息子の……っ」
倫理のブレーキが軋みを上げて壊れていく。
白髪を染め、香水を纏い、息子の恋人に狂っていく父親。
そして、歪んだ愛が家族のすべてを飲み込んでいく——。