あらすじ

運び屋の凌は、師走の午後にサンタクロースの格好で銀行を出た。中身を訊かない。それがこの仕事のルールだ。 駐車場で声をかけてきたのは、ウェディングドレスを着た女だった。結婚式から逃げてきた小春を、凌は無言で助手席に乗せた。 行き先も、理由も、深く訊かなかった。ただ遠くへ走った。 だが凌が銀行から倉庫へ運んだ書類と、小春の父親の不正が、やがて一本の線で繋がっていく。知らなかった。でも、運んだのは俺だ。 昭和の残り香が漂う師走の街を舞台に、不器用な男と逃げた花嫁が、それぞれの嘘と誠実さを抱えながら歩く、ネオ昭和サスペンス。

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小説を読もう2026/08/27
  • 現在の作品サンタがやってきた――結婚式から逃げた日に