あらすじ
十歳(ととせ)の祝い。
最近ではハーフ成人式や二分の一成人式とも呼ばれるそれを、この街では「星結の日」と呼ぶ。
「星人式」と呼ぶ人もいる。
星神様をこの地に迎え、神楽を奉納し、十歳を迎えた子どもたちがそれぞれの“夢”をひとつずつ捧げる。
神様のもとで結ばれた夢は、いつかきっと叶う――。
この街では、古くからそう信じられてきた。
その儀式を執り行う、星結神社。
その神社の息子が、星宮ケータだった。
神楽師、サッカー選手、宇宙飛行士――。
星宮ケータ、十歳。
彼には、なりたいものがたくさんあった。
父のような神楽師になりたい。
けれど、それだけが自分の進む道なのだろうか。
答えの出ないまま神楽の稽古を続けていたある日、ケータは一匹の白いウサギを見かける。
タキシードにシルクハット。
手には、古びた懐中時計。
どう考えても普通のウサギではない。
ケータは白ウサギを追いかける。
その先に何が待っているのかも知らずに――。
夢とは、見るものなのか。
叶えるものなのか。
それとも――選ぶものなのか。
これは、夢多き少年が「本当の夢」を探して世界を巡る、夢と目覚めの物語。
R.E.M. ―眠る世界へ贈る、目覚めの子守唄―