あらすじ
婚約破棄された。
泣くほどのことではない。怒っていないわけでもないが、それ以上に問題なのは――暇になったことである。
侯爵令嬢カーテローゼは、空いた時間を持て余した末、王都の片隅にある体術鍛錬所へ足を踏み入れる。そこで待っていたのは、豪快な女主人ベルタ、謎の豆汁、翌朝の筋肉痛、そして少しずつ持ち上がるようになる重りだった。
一方、彼女を「夢を否定する女」として捨てた元婚約者は、夢の後ろについて回る金と時間と人手にようやく気づき始め――。
筋肉は噂では増えない。鍛えれば増える。極めて明快である。