あらすじ

元警視庁捜査一課の敏腕刑事・神崎蓮司(48)は、過去の栄光を捨て、冴えない私立探偵として日々を送っていた。そんな彼の元に、フリーライターの水城真帆が持ち込んだのは、ちょうど20年前の2006年10月12日に起きた「白鷺一家失踪事件」の資料だった。当時28歳だった蓮司は、その圧倒的な論理的思考で「一家による計画的逃亡」と断定し事件を解決に導いていたが、真帆が提示した謎の告発文によって事態は急変する。そこには、20年前の蓮司自身が残した、己の過去の捜査結論を完全に覆す「警察内部の真犯人説」と、未来の自分(現在の蓮司)の行動を精密に計算・誘導する謎のプログラミング指示が記されていた。 自らの記憶と論理を疑いながら真相を追い始める蓮司だが、元上射・佐伯の暗殺や、警視庁暗殺部隊の襲撃に巻き込まれ、容疑者として追われる身となってしまう。旧角筈交番跡地に隠された極秘捜査録から明かされたのは、失踪劇の真実――それは殺害された両親と、父殺しの罪を犯した17歳の長男・拓真、そして妹の詩織を警察内部の闇から守るため、28歳の蓮司が「完璧な計画的失踪」を作り上げて全員を隠蔽したという衝撃の過去だった。 しかし、20年の歳月は救われたはずの少年・拓真を罪悪感から冷酷な怪物へと変貌させていた。20年前の完璧な己の頭脳が張り巡らせた「誘導プログラム」に従い拓真を抹消するか、それとも20年前の自分を超えて泥臭く人を救うか。葛藤の末、48歳の蓮司は28歳の自分の指示を自ら破棄。人の心の弱さに向き合う現在の探偵として、旧白鷺邸で拓真、そして黒幕・漆原管理官との最終決戦に挑む。過去の自分が遺した最後のトラップと現在の自身の覚悟で激闘を制した蓮司は、20年越しに事件の真実を公へと明かし、歪んだ過去に終止符を打つため、自ら手錠を受け入れ警察本部へと歩みを進めるのだった。

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小説を読もう2026/08/27
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