あらすじ

1月1日、新年。わたし、東千早(あずま ちはや)の目の前に広がるのは、色とりどりのおせちと、豪華な飾りと……空っぽのお茶の間! ご近所でも評判な仲良し家族だったはずの東家は、ひょんなことから仲違い。ギスギスで気まずいお正月、こんなはずじゃなかったのに……と悩む彼女の元に訪れたのは、言葉の通じるふしぎな小鳥「ナナ」との七年ぶりの再会だった。 〈角川つばさ文庫小説賞応募用作品 ネタバレを含みます〉 話を聞くと、家族の「ほころび」をなおすお仕事「七草小町」のお手伝いを頼みたいという。今まさに家族と仲良くできてないわたしなんかが……と不安を覚えながらも、千早は頼みを受け入れる。 今回のターゲットはクラスメイトの音々(ねね)。「キセキの天才」と呼ばれる音々の、姉とのケンカに悩む姿に衝撃を受けた千早。なんとか力になりたいと奔走するもなかなか一筋縄ではいかず、空回ってばかりの自分に落ち込んでしまう。やっぱりわたしなんかじゃ千年早かったのかも……。そんなとき支えとなってくれたのは、いつも千早たち家族を見守ってくれていた近所の人たち。食堂のおばちゃん、八百屋のおじさん、髪切り屋のお兄さんとその娘ちゃん。そして、仲違い中だった双子の妹である千草(ちぐさ)だった。 みんなに背中を押され、なんとか音々の「ほころび」をなおすことに成功。しかし喜びも束の間。千早は、自分自身の家族については何も解決できていないことに気づく。 千草と改めて話し合い、再び家へと戻る千早。実は仲違いの原因は、大学受験に失敗し引きこもりとなってしまった兄・柳(やなぎ)だったのだ。多少強引であっても外に連れ出し「兄さんを助けたい」という千草。柳が自分の意思で出てくるまで待ち「お兄ちゃんを信じたい」という千早。兄に対するスタンスの違いからギスギスしてしまっていた二人に、ナナは一言「つまり二人とも柳のことが大好きなんだよね!」。 数ヶ月ぶりに顔を合わせた三人は、紆余曲折しながらも、無事(?)仲直り。翌朝「いつも通り」の三人で新春の空を眺めながら、千早は七草小町への決意を固める。

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カクヨム
カクヨム2026/08/27
  • 現在の作品新春! 七草小町