あらすじ

佐倉美月は、高瀬凛が嫌いだ。 仕事は適当なくせに結果は出す。 誰にでも愛想がよくて、いつも余裕そうに笑っている。 見ているだけで腹が立つし、できることなら関わりたくない。 ――そのはずだった。 なのに最近、気づけば高瀬さんを目で追っている。 今日は誰とランチに行ったとか。 いつもと少し髪型が違うとか。 知らない女と楽しそうに笑っていたとか。 どうでもいいはずのことばかり、なぜか頭から離れない。 他の女といるのを見ると苛立つ。 少し優しくされただけで、その日の夜まで思い出してしまう。 話しかけられなければ、それはそれで気になる。 こんなの、おかしい。 嫌いだから気になるだけ。 嫌いだから目で追ってしまうだけ。 美月はずっと、そう思っていた。 夜、匿名アプリでだけ本音を話せる「R」に相談するまでは。 「最近、嫌いな女のことばっかり考えてる」 返ってきたのは、たった一言だった。 「それ、本当に嫌いなの?」 ――違う。 そんなはずない。 高瀬凛なんて、大嫌いだ。 なのにどうして、 あの女が誰かのものになるところだけは、想像したくないんだろう。

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カクヨム
カクヨム2026/08/27
  • 現在の作品嫌いなはずなのに、高瀬さんを好きになってしまった