あらすじ
あらすじ
死んだ俺が転生したのは、剣と魔法の異世界だった。
――ただし、特別な才能はない。
勇者でもなければ、強力な魔法が使えるわけでもない。
神様からもらった能力は、たった一つ。
『失敗しても大丈夫』
最初は意味の分からない能力だった。
ところが異世界に降り立った直後、魔物に襲われた俺は、その意味を知ることになる。
この世界では――
一度失敗したことは、二度とできない。
剣を振って失敗すれば、その動きは二度と使えない。
魔法を失敗すれば、その魔法は二度と使えない。
だから人々は失敗を恐れ、挑戦することすら避けて生きている。
そんな世界で、なぜか俺だけは何度でも失敗できた。
「……これ、もしかして結構すごい能力じゃないか?」
そう思った矢先。
俺は森の中で、角の生えた少女と出会う。
「私、家出してきたから」
「どこに?」
「魔王城」
「…………は?」
どうやら俺は、異世界初日にとんでもない少女を拾ってしまったらしい。
これは、失敗を恐れなくていい唯一の人間になった俺が、ちょっと生意気な少女と一緒に、この世界の常識をひっくり返していく物語。
――そして俺はまだ知らない。
なぜ、この世界では「失敗」が許されないのか。
そして。
俺だけが何度でも失敗できる理由を。