あらすじ
※本作は漫画原作脚本の形式で、セリフとト書きを中心に構成しております。
王宮の離れに建つ、美しくもどこか寂しげな白薔薇宮。
そこには、わがままで贅沢好きと噂されるユリア姫が、年老いた乳母・イルマと暮らしていた。
病気を理由に滅多に人前へ姿を見せず、笑顔も見せない。
傲慢で冷酷な姫として、王宮中から疎まれているユリア。
妖精の姿が見え、その声を聞くことのできる侍女・リジーも、できることなら関わりたくないと思っていた。
ところが王妃主催のお茶会で、妖精たちにつられて誰も知るはずのない「ユリウス」という名を口にしたことから、リジーの運命は一変する。
王家の秘密に触れたとして囚われた彼女が、死罪を免れる代わりに命じられたのは、白薔薇宮でユリア姫に仕えることだった。
そこでリジーは、ユリア姫の正体が、王子ユリウスであることを知ってしまう。
なぜ王子は、姫として生きなければならないのか。
なぜ誰も愛さず、誰からも愛されないよう生きているのか。
その身体に刻まれた白薔薇の痣と、白薔薇宮に蠢く不吉な黒い影。
近づいてはいけない。
心を通わせてはいけない。
それでもリジーは、孤独の中で生きるユリウスを放っておけなくて――。
愛されてはいけない偽りの姫と妖精の見える侍女が、呪われた運命に抗う王宮恋愛ファンタジー