あらすじ
満員電車に揺られ、上司に叱られ、炎天下の営業回りに追われる毎日。おまけに恋人にも振られたばかりの凪は、仕事帰りに立ち寄った裏通りのかき氷屋で、苺練乳のかき氷を注文する。
ひと口食べた瞬間、目の前が白く染まり、凪が辿り着いたのは、苺を“恋の実”と呼ぶ不思議なベリル王国だった。
そこで出会ったのは、赤い髪の美しい王子・ルシアン。彼に導かれ、苺づくしの庭園や夏祭りを巡るうちに、凪の疲れた心は少しずつほどけていく。
けれど、夢のような時間には終わりがあった。
氷が溶けてしまえば夢はさめてしまう。
「次は、“好きかも”ではなく、好きだと言わせます」
別れ際に残された銀のチャームと、忘れられない約束。
これは、ひとさじのかき氷から始まる、甘くて少し酸っぱい、切なくて不思議な夏の恋物語。
(※)表紙はAI作成