あらすじ
竜便配達員として働くフィアは、白い飛竜ルルとともに、王都セレスティアから各地へ手紙を届けている。
ある日、いつもの配達に一通だけ変わった手紙が加わった。
宛先は、西の森に住む青竜セイル。
そして、その手紙が出されたのは――百年前だった。
差出人は、エルド・ハインという一人の人間。
人よりはるかに長く生きる竜なら、今も手紙を受け取れるかもしれない。
そう考えたフィアは、石の谷に住むセイルのもとへ向かう。
けれど、手紙を受け取った老竜は、人間の文字を読むことができなかった。
「では、読みますね」
百年越しに届けられる、友人からの言葉。
これは、竜と人が暮らすアステリア王国で、一通の手紙が長い時間をこえて届く物語。