あらすじ
2016年。アマゾン奥地で発見された、地球温暖化により活性化した古代ウイルス。それは遺伝子操作やミラーウイルス、エボラウイルスと融合し、キノコの胞子のように一気に拡散する最悪の病原体――**「スポアウイルス(公式名:模倣性脳幹凶暴神経性病)」**へと変貌を遂げた。
感染者は数分から12時間以内に凶暴化し、ドアを開けたり走ったりといった人間の生存本能や知性を残したまま人間を襲う。さらに、中には大脳の一部が活発化し、人間の頃の記憶を失ったまま高度な知性と「殺人の快楽」を持つ変異体**「ダークインフェクト」**へと転化する者も現れた。感染の拡大は世界を呑み込み、国家は崩壊。人類の99%が死滅し、生き残ったのはわずか1%の人間たちだけだった。
アメリカ・シカゴのセーフゾーン。パンデミック初期、過酷な隔離生活を送るウーソン家の父・ピープル、母・ソフィア、次男・キル、長女・ニコラ、末っ子のパル。彼らはつかの間の平穏を保っていたが、アトランタの派遣任務から生還した長男・マイケルが、すでにダークインフェクトと化して牙城の内部へと侵入したことで、その歯車は音を立てて狂い始める。
「くひひひ……」という不気味な笑い声を響かせ、家族に牙を剥くマイケル。
混乱の最中、ニコラは変わり果てた兄と対峙し、絶体絶命の危機に陥る。その時、腕を噛まれながらも駆けつけたマコ・ハーラム少尉が銃撃でマイケルを討ち取るが、基地の崩壊はもはや止まらなかった。
セーフゾーンの陥落と共に発動される、非人道的な極限作戦――「オペレーション・ヴォイド(ヴォイド作戦)」。
市民の救出を放棄し、空軍によるサーモバリック弾(燃料気化爆弾)が主要都市へと容赦なく投下される。
2016年1月20日。
のちに生存者たちが**「ヒューマンデッド(人類敗北の日)」**と呼ぶ、絶望の炎に包まれた世界で、ウーソン家の運命と、終わりなきサバイバルが幕を開ける――。