あらすじ


「君は王妃に向いていない」

婚約者だった王太子レオンから、そう告げられた公爵令嬢エレナ。

彼が選んだのは、聖女ミレイアだった。

婚約を破棄され、王宮を追われたエレナは、北方の荒れ果てた領地へ向かう。
そこで待っていたのは、厳しい寒さと貧しい領民、そして誰からも見捨てられた元王太子レオンだった。

すべての地位を失い、落ちぶれた彼は、エレナの前で頭を下げる。

「どうか私を、あなたの侍従としてお側に置いてください」

かつて自分を見下し、捨てた男。
そんなレオンを、エレナは簡単には許せない。

それでも彼を侍従として受け入れ、共に北方領の再建に挑むことになる。

商業、農業、交易路――。
エレナは持ち前の才覚で領地を発展させ、誰もが見捨てた北方領を王国屈指の繁栄地へと変えていく。

一方レオンは、華やかな王太子時代には知らなかった「人の痛み」を知り、泥にまみれながら少しずつ変わっていく。

やがて彼は、もう一度エレナの隣に立つため、王都へ向かうことを決意する。

王太子の座を取り戻すためではない。

――自分がかつて壊したものから、今度こそ逃げないために。

そして帰還したレオンに、エレナが告げた言葉は意外なものだった。

「明日から……侍従を辞めてください」

拒絶されたと思ったレオン。
しかしエレナが差し出したのは、別れの手ではなかった。

「私の後ろを歩く侍従ではなく――私の人生の、対等なパートナーとして。私の隣に立ってください」

かつて自分を捨てた男を、もう一度愛するのか。

それとも、過去の傷を抱えたまま別の道を選ぶのか。

すべてを失った元王太子と、自らの力で「北方の女王」と呼ばれるまでになった公爵令嬢。

これは、一度壊れた二人が、過去をなかったことにはせず、それでも自分自身の意思で再び互いを選び直す、逆転と再生の恋物語。

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アルファポリス
アルファポリス2026/08/19
  • 現在の作品完結 『「王妃に向かない」と捨てられた公爵令嬢は、落ちぶれた元王太子を侍従にしました ――今度は私が、あなたを選ぶ――』