あらすじ

【虚実の都アンソロジー】 アルトシュタットの社交界で《毒の宝石》と呼ばれる美貌の貴公子、ヴァレンティン。棘のある言葉で誰彼構わず切り捨てるその態度は、誰にも本当の自分を見せないための鎧だった。 そんな彼にただ一人、心を許す相手がいる。十年前、雨の路地で拾った専属護剣士――ジークフリート。岩のように寡黙で、どんな挑発にも「御意」としか答えないこの男だけが、ヴァレンティンにとって唯一、檻の外の存在だった。 だが、その沈黙の下に何が隠されているのか、ヴァレンティンは知らない。孤児として拾われ、恩義と分不相応な想いの狭間で、己の心に「忠誠」というラベルを貼り続けてきたジークフリートの十年を。 触れれば壊れる。言葉にすれば終わる。そう信じて守ってきた沈黙の均衡が、ある夜、静かに軋み始める――。 十年分の沈黙の果てに、二人が辿り着く答えとは。

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カクヨム
カクヨム2026/08/26
  • 現在の作品毒の宝石、沈黙の狗。【耽美BL】