あらすじ
元FBI所属、犯罪心理学のエキスパート・神崎零、三十八歳。
プロファイリングも尋問も超一流。日本警察からも助言を求められる凄腕の犯罪心理学者――なのだが、永青大学を選んだ最大の理由は、学食の「かけうどん」だった。
そんな神崎が、学会と警察講習のため北海道へ。
ところが函館で楽しみにしていたホテルの朝食が、厨房トラブルでまさかの提供中止。
さらに札幌では目当てのラーメン店が臨時休業。
そして旭川では、同行する恋人・横田みおが楽しみにしていた焼き鳥店まで、突然の貸し切りで食べられない。
偶然にしては、妙すぎる。
北海道各地で相次ぐ、不可解な「食べ損ね」。
予約していた料理が食べられない。人気店が突然休業する。楽しみにしていた限定メニューが消える。
被害はどれも些細なもの。
けれど、その裏には誰かの執念が隠されていた。
「食べ物の恨みは怖い」
北海道の食と農業を紹介する人気配信者・大森、旭川中央警察署の片桐、函館署から応援に来た榎本、そして神崎の恋人・みお。
一癖も二癖もある仲間たちとともに、神崎は北海道を駆け回る。
やがて浮かび上がるのは、十年前のある「食べ損ね」と、忘れられた悲しみ。
果たして、「食べ物の恨み」を生み出しているのは誰なのか。
そして神崎自身もまた、その過去と深く関わっていた――。
犯罪心理学×北海道グルメ×恋愛×警察捜査。
全員、本気で事件を追っています。
……ただし、やたらと食べ物の話が多い。
北海道はデカかった。
そして――
食べ物の恨みは、やっぱり怖い。