あらすじ

「時間は積み重なる」絵を諦めた私と、砂時計を持つ君の十五分。 五月の雨上がり。放課後の教室で、海野美波は半年前に買った油彩セットの領収書を見つめていた。 自分の才能への絶望から筆を折り、美術部から逃げ出したあの日。 かすれゆく青い印字は、情熱を失った自分そのもののように思えた。 透の言葉と、静かに滑り落ちていく白い砂。 そのとき、窓から吹き抜けた冷たい突風が、美波の領収書を夕空へと連れ去ってしまう。 焦燥感に駆られ、夢中で駆け出した美波がたどり着いた場所で見たものは——。 挫折を知った少女が、ひとつのきっかけから再び歩き出すまでを描いた、静かで鮮烈な青春ストーリー。

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小説を読もう2026/08/26
  • 現在の作品#026『群青のインクと落ちる砂』