あらすじ
王立貴族学院の中庭で派手に転倒し、前世の記憶を取り戻した伯爵令嬢エルザ。
そこは乙女ゲーム『聖女の誓い』の世界で、自分はヒロインをいじめ抜いた末に処刑される最悪の「悪役令嬢」だった!
目の前には、自分を冷たく突き放し、ヒロインのマリアだけに「アレク」とあだ名で呼ばせて甘やかす冷酷な婚約者・カルステイン公爵令息。
(このまま二人の邪魔をしていたら、私の首が飛ぶ……!)
生存をかけたエルザは、即座に決意する。
――完璧な淑女として静かに一歩引き、円満な婚約破棄を目指そう、と。
「失礼いたしました、カルステイン様。お二人の邪魔にならぬよう、身を引かせていただきます」
嫉妬も執着もすべて捨て、完璧な作法とビジネスライクな笑顔で「カルステイン様」と他人行儀に呼びかけたエルザ。
作戦は完璧……のはずだったのに!?
「マリアのことなどどうでもいい。僕が欲しいのは君の視線だけだ」
「二度と僕をそんな冷たい名で呼ぶな。……僕から逃げられると思うなよ」
なぜかエルザが身を引けば引くほど、冷酷だったはずの氷の公爵令息が、逃げ場のない狂おしいほどのヤンデレへと変貌していく!?
さらに、恋敵のはずのヒロイン・マリアまで「エルザ様大好き!」と懐いてきて――?
大勘違いから始まる、すれ違い溺愛ラブコメディ!