あらすじ
五年前の文化祭火災で、幼なじみの棗こはくを含む十二人を失った七瀬灯真。命日の雨の中で「戻りたい」と願った灯真が目を開けると、そこは火災の三か月前だった。今度こそ全員を救うため文化祭実行委員へ入るが、交換した消火器は消え、防火扉の痕跡までなくなっていく。やがて二十四人の生徒だけが閉ざされた学園へ残され、過去を書き換える異能と六つの〈追試〉を与えられる。何度でも頁を戻せる少年が、仲間と「戻らない一回」を選ぶ青春学園ミステリー。
【登場人物】
七瀬灯真:十八歳。五年後から戻った主人公。危険も責任も一人で抱え込む。
棗こはく:十七歳。図書室で本を読む少女。読んだ内容を忘れない〈しおり〉を持つ。
巳島瑛人:十八歳。灯真の親友。軽口の奥で仲間の無事を気にかける。
御堂玲:十八歳。文化祭実行委員長。恐怖の中でも手順を組み、皆を動かす。
蟻川文緒:十七歳。記録係。記憶と記録の食い違いを見逃さない。