あらすじ
マツえもん
壮絶な過去を背負って未来から送り込まれた人型不幸発生機。
便利道具を出すたびに「問題解決」ではなく別の問題が発生する。本人に悪意はない。むしろ善意でやっている。
おさむ君
冴えない主人公ポジション。
マツえもんに「助けてくれ」と頼むたび、事態が二段階くらい悪化する。
最終的に「マツえもん、帰ってくれ……」が口癖になる。
ロク花ちゃん
元ピアニストの前身機械。
マツえもんと同じく人外寄りの存在だが、妙に常識人。
おさむ君には比較的優しい。
ただしピアノ関連になると人格が変わる。
シヅ夫
財閥グループのトップの息子。
金と権力ですべてを解決しようとする。
「お父様に頼めばいいじゃない」が口癖。
しかしマツえもんの不幸だけは財力でどうにもならない。
ジャイさん
腕っぷしだけは妙に強い関西弁のガキ大将。
「おいおさむ、ワシの言うこと聞けや」が基本。
マツえもんにも普通に絡むが、マツえもんの過去を知った瞬間だけ黙る。
日向杉くん
何かしら色々できる万能枠。
勉強、運動、機械、医学、料理、英語など大抵できる。
ただし本人は「いや、普通ですよ」と言う。
周囲からすると全然普通ではない。
そして最大の問題は、マツえもんの道具が「便利」なのか「不幸発生装置」なのか判別不能なところ。
たとえば――
> 「マツえもん! 明日のテスト、なんとかしてよ!」
「仕方ないなぁ、おさむ君……」
マツえもんはポケットから道具を取り出す。
『過去改変コンパス』
「これでテスト勉強をした過去に戻れるよ」
「マジか!?」
翌朝。
おさむ君は教室に入る。
教師が青ざめている。
「……おさむ君。昨日の夜、君がこの学校の歴史を三十年ほど改変したことについて説明してもらおうか」
「…………」
「マツえもん」
「なに?」
「なんでテストより世界のほうが大変なことになってんだよ」
マツえもんは無言でポケットに道具を戻す。
そしてロク花ちゃんが一言。
「……いつものことです」