あらすじ
いつもの朝。
目を覚ましたAmiが最初に思い浮かべたのは、大切な家族であるモカのことだった。
いつもの場所にいるモカ。
いつものように名前を呼び、いつものように様子を見る。
けれど、その日のモカはどこか違っていた。
「……今日なんだ」
理由も分からないのに、Amiの胸に浮かんだ不思議な予感。
モカと過ごした二年六ヶ月。
小さな頃から活発に動き回り、まんまが大好きで、もらったまんまを小さな手で大切そうに持っていたモカ。
そんな何気ない毎日が、Amiにとってはかけがえのない宝物だった。
そして、一度モカのそばを離れたAmiが一時間後に戻ったとき――そこには、もう息をしていないモカの姿があった。
「……なんで」
突然訪れた別れ。
もっと一緒にいたかった。
もっと写真を撮ればよかった。
もっと名前を呼びたかった。
次々と浮かんでくる後悔と、溢れ続ける涙。
それでもAmiは、最後に伝えられなかった言葉を、心の中でモカへ届ける。
「二年六ヶ月、一緒にいてくれてありがとう」
モカがいなくなった日。
それは同時に、モカと過ごした二年六ヶ月を、もう一度大切に抱きしめる日でもあった。
小さな身体で過ごした日々も、まんまを嬉しそうに食べていた姿も、Amiのもとにいてくれた時間も――決して消えることはない。
これは、大切な家族との最後の一日と、これからも心の中で生き続ける思い出の物語。