あらすじ
四年前、王太子ローゼンから突然婚約破棄を告げられたアリシアは、王都を離れ、北方の小さな村で薬師として暮らしていた。そこで一人息子のエドガーを育てながら、もう二度とローゼンと会うことはないと思っていた。
しかし、北方で流行病が広がり、アリシアの作った薬が王都まで知られたことで状況は一変する。調査のため村へやって来たのは、今や国王となったローゼン本人だった。
四年ぶりの再会。そして、アリシアの傍らにいる幼い少年を見たローゼンは、明らかに動揺しながら問い詰めてくる。
「この子の父親は誰なんだ」
自分から婚約を破棄しておきながら、今さらそんなことを聞いてくるなんて随分勝手な話である。しかも、どうやらローゼンは想像以上にその答えが気になっているらしい。
四年前に終わったはずの二人の関係は、思いがけない再会をきっかけに再び動き始める。