あらすじ
成瀬朔久は、モテる。
高校二年生にして生徒会の庶務を務める彼は、背が高く、顔も良く、運動もできる。学校ではちょっとした有名人だが、本人にはその自覚があまりなく、告白されても、周囲の女子から騒がれても、どこか淡々としている。
そんな朔久が放課後を過ごす場所は、校舎三階の生徒会室だった。
真面目で隙のない生徒会長、黒瀬莉。
大人びていて人をからかうのが得意な副会長、浅見茉莉。
静かで几帳面な双子の姉、白峰紬。
明るく騒がしい双子の妹、白峰紡。
流行と楽しいことが大好きな町田紗綾。
朔久の友人であり、生徒会の良識を担うことも多い小黒真斗。
そして生徒会員ではないにもかかわらず、十五年来の幼なじみである朔久を待つため、ほとんど毎日のように生徒会室へやって来る日下部華。
そこへさらに、朔久への好意をまったく隠そうとしない一年生、西羽ことりまで加わっていく。
集まる理由も、性格も、距離感も、それぞれまったく違う。
それでも放課後になれば、なぜか全員が同じ場所にいる。
真面目に仕事をする日もあれば、コピー機一つで騒ぎになる日もある。
冷蔵庫の中身で大事件が起こり、買い出しへ行けば予定通りには帰ってこない。学校行事では全力になり、誰かが困ればみんなで助け、休日には学校の外まで騒がしくなる。
幼なじみとの十五年間変わらない距離。
後輩から真正面にぶつけられる「好き」。
生徒会の仲間たちと過ごす、どうでもいいようで忘れられない時間。
何も起こらないはずだった一日が、気づけば一番騒がしい一日になっている。
誰かの何気ない一言で笑い、誰かの小さな変化に気づき、時には少しだけ意識してしまう。
けれど翌日になれば、またいつもの生徒会室に集まって、くだらないことで騒ぎ始める。
これは、そんな高校生たちが過ごす、恋と友情と騒動だらけの放課後の物語。
今日も授業終了のチャイムが鳴れば、生徒会室の扉が開く。
そして、彼らの『放課後』はまだまだ終わらない。