あらすじ

「結界なんて、誰にでもできる」 そう言い捨てられて、結界師のレンは、“迷宮最強”ギルドを追放された。 コストのかさむ不良債権であること。そして――「災いの種」だという、嫁を連れていること。それが理由だった。 だが、誰も知らなかった。 護符を四隅に置くだけの、地味な仕事。その安物に見える紙が、実は市販品とは桁違いの自作で、七年間、パーティーの死者をゼロに保っていたことを。 レンが毎晩ひとり先に潜り、誰もいない道に護符を敷き、脅威を“起きる前に”消していたことを。 本人だけが、気づかない。 「まあ、あいつらなら、大丈夫だろう」 月光を浴びなければ魔物になる、呪いの嫁ノラ。その災いを抑えられるのは、世界でただひとり、レンの結界だけ。 働き口も家も失った新婚夫婦は、迷宮のすみっこに、二人ぶんの居場所を作ることにした。のんびり、細々と。 そして――彼を「不良債権」として切り捨てた迷宮最強ギルドは、前人未踏の大遠征で、失って初めて気づくことになる。 自分たちの足元の道が、誰の引いた線の上にあったのかを。 誰も、足元の線が、誰かの引いたものだとは思わない。 線が消えたことに気づくのは、いつも“外”が、雪崩れ込んでからだ。

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カクヨム
カクヨム2026/08/26
  • 現在の作品元最強の結界師、無能と切られて抜けたら迷宮最強ギルドが自滅した ~追放された新婚夫婦は迷宮のすみっこでのんびり暮らすことにした~