あらすじ
真由香のことが好きだった。
迎えに行くことも、連絡をすることも、合鍵を持つことも。
全部、彼女を大切にするためだと思っていた。
けれど、少しずつ真由香の反応が変わっていく。
「今日は一人で帰りたい」
「来るなら言って」
「大丈夫」
その言葉の意味を、彼はまだ正しく受け取れない。
心配だから。
好きだから。
大事だから。
そう自分に言い聞かせながら、彼は少しずつ彼女との距離を見失っていく。
これは、本編では語られなかった彼の生前を描く物語。
彼はなぜ、最後まで自分を悪いと思えなかったのか。
そして、なぜそこまで彼女に振り向いてほしかったのか。