あらすじ

2000年代前半、京都郊外。 国道沿いに建つ、24時間営業の巨大なレンタルビデオ屋「ペンギン」。そこで働いていたのは、大学生、フリーター、元社会人、何をしているのかよく分からない奴ら。俺もその一人だった。 深夜まで煙草を吸い、くだらないあだ名をつけ、客の悪口を言い、有線に好きな曲をリクエストする。バイトが終わればバイクで走り、弁当を食い、また次の日も同じ店に集まった。 何かになりたい気はしていた。でも、何になるのかは誰も知らなかった。 携帯電話はまだ電話だった。音楽はCDで買った。映画はビデオで借りた。煙草はどこでも吸えた。昨日と今日の境目は曖昧で、こんな日々がいつまでも続くような気がしていた。 その頃、店の棚ではVHSが少しずつDVDに入れ替わり始めていた。 俺たちは、それが何かの終わりだとは思っていなかった。 これは、2000年代という名前すらまだしっくりこなかった時代に、レンタルビデオ屋で働いていた若者たちの話。 人生を変えてしまうような、大きな事件は起こらない。 終わらないと思っていた日々が、いつの間にか終わっていた。

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エブリスタ2026/08/24
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