あらすじ

「愛してるなんて、いらない」 高校二年生の水城詩織は、図書室でいつも一人で本を読む少年、桐谷柊と出会った。 「今、時間を止めたね。1秒くらい」 そんな何気ない言葉から始まった恋は、雨の日の帰り道や放課後の教室、くだらない会話――そんなありふれた毎日を、かけがえのないものへ変えていった。 やがて二人は恋人になる。 けれど、進学をきっかけに少しずつ二人の距離は離れていく。 会えない時間。 減っていく連絡。 言えなくなっていく本音。 そして、柊から告げられた別れ。 「ごめん」 たった一言で、大切だった日々は終わった。 それから数年。 社会人になった詩織は、もう柊を忘れたつもりでいた。 そんなある雨の日――駅前で、あの日と変わらない声に名前を呼ばれる。 「……詩織?」 振り返った先にいたのは、もう会えないと思っていた柊だった。 再会によって、止めていたはずの想いが再び動き始める。 なぜ柊は、あのとき詩織のもとを去ったのか。 なぜ今になって、再び現れたのか。 そして、柊が口にする「愛してる」という言葉に、詩織が涙を流す理由とは――。 世界で一番ありふれた言葉。 それなのに、二人にとっては何よりも特別だった。 これは、初恋を失った二人が、もう一度「愛する」という意味を見つける物語。 「愛してる」が、さよならの言葉になってしまった二人の、最後のラブソング。

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小説を読もう2026/08/26
  • 現在の作品あいしてるなんて、いらない。――君との恋は、最後の笑顔で終わった