あらすじ
雨の日、星宮こはるは見覚えのない路地裏で、一軒の古い喫茶店を見つけた。
雨宿りのつもりで店に入ったこはるを待っていたのは、同じ高校に通うクラスメイト――小林直人。
眼鏡に猫背、少し冴えない見た目。
正直、こはるのタイプではない。
そんな小林とくだらない話をしているうちに、突然、店の明かりが消える。
そして二人が目を覚ますと、そこは――剣と魔法が存在する異世界だった。
なぜ自分たちはここへ来たのか。
あの喫茶店は一体何なのか。
そして、なぜ小林は異世界の人々から「勇者」と呼ばれるのか。
元の世界へ帰る方法を探す二人は、魔物や王国の騒動に巻き込まれながら、少しずつ距離を縮めていく。
最初は「全然イケてない」と思っていた小林。
けれど、誰かのためなら自分が傷つくことも厭わない彼の優しさに、こはるは次第に惹かれていく。
――そして二人は知ることになる。
この異世界から元の世界へ帰れるのは、二人のうち一人だけだということを。
これは、雨の日の喫茶店から始まった
二人の18歳の少女と少年の
少し不器用で、少し甘くて、
最後には誰も幸せになれない恋の物語。