あらすじ
世界はいつだって不思議に満ちていた。少年アガスティヤにとっては。
ある夕暮れ、ガジュマルの木の下で目を覚ました彼は、奇妙な事態に巻き込まれる。
行ったことのない場所で、村人全員が自分を見たと言うのだ。
村を何世代にもわたって守ってきた聖柱の傍らで、一人佇む姿を。
しかしアガスティヤは、木の下から一歩も動いていない。
そして、聖柱が砕けた。
村全体の記憶が、自分の記憶と食い違う時、アガスティヤは一つの問いに辿り着く。
――もし自分がそこにいなかったのなら、村人たちが見たのは誰だったのか?
村の果て、日没後に誰も近づかない森の奥で、チャクラが開く。
そして、白い仮面の誰かが、それを待っていた。