あらすじ

朝倉直人は、気がつけば幕末の日本にいた。 どうしてこの時代に来たのかは分からない。 東海道をふらふら歩きながら、商人の用心棒や御用聞きで日銭を稼ぎ、ときには貯めた金で道場を訪ね、謝礼を払って稽古をつけてもらう。 宿にはほとんど泊まらない。 荷物はリュックひとつ。 水浴びやたまの銭湯で身を清め、無駄金を使わない暮らしを続けていた。 やがて江戸へたどり着いた直人は、女郎宿の用心棒となる。 雨風をしのげる寝床があり、金も稼げる。 酔客の揉め事なら、取り押さえて外へ放り出せばいい。 思いのほか居心地のいい生活だった。 そして、金が貯まるとまた道場へ行く。 ある日、直人が訪れたのは千葉道場。 いつものように謝礼を払い、木刀を手に稽古を始める。 ただし彼の剣術は、少し変わっていた。 斬るのではない。 剣で相手を崩し、投げる。 その妙な男を、道場の隅から興味深そうに見ている男がいた。 坂本龍馬。 もちろん直人は、彼がそこにいることなど知らなかった。 ※不定期更新の連載になります。

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小説を読もう2026/08/25
  • 現在の作品刀を捨てた男と刀を持たない男