あらすじ

大王の親衛隊長テレシウスは、鼠族の名家に煙草を売り込みながら、ある準備を進めていた。 自邸の一室に、机と椅子、本棚、寝台。 すべては、猫族の王エーレントをいつでも迎えられるようにするため。 けれど、命よりも信念を優先するエーレントが、その部屋へ来ることはないかもしれない。 それでもテレシウスは、彼のための部屋を整え、夕日色の耳飾りを手に、エーレントの待つ街へ向かう。 そこでは今日も、改革を進めるエーレントが命を狙われていた。 守りたいテレシウスと、守られることを拒むエーレント。 激しくぶつかりながらも、二人はいつものように煙草を分け合い、食事をし、くだらない言葉を交わす。 いつか、あの部屋へ迎えられる日を願いながら。 これは二百年前。 まだ二人が同じ夜を過ごし、互いの帰る場所になろうとしていた頃の物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/08/25
  • 現在の作品神鼠の大王は猫を愛せない【二百年前譚】エーレント様が帰る家