あらすじ

病も怪我も、白い壺へ流せば消えてしまう。 生贄候補として神守家へ買われた、明るい少女サヨと、無口で字の読める少女・鈴。 二人は、人から抜いた病や傷を代わりに引き受ける「受け手」の候補として、同じ屋敷で暮らしていた。 今夜、サヨが受け手として床下へつながれれば、二度と外には出られない。 次は鈴。その次には、また別の誰か。 けれどサヨには、病を白い糸として見分け、一つずつ扱う力があった。 受け手を免れ、人々を救う仕事を始めたサヨは、鈴を「予備」から外すため、神守家の頂点である祭主を目指す。 サヨが前へ出て、鈴が隣で支える。 二人で患者の名前を覚え、傷を見分け、少しずつ屋敷の中に自分たちの居場所を作っていく。 いつか二人でここを出る。 そのためなら、どんな役目だって乗り越えられるはずだった。 しかし、神守家に残された記録には、一つだけ奇妙な欠落があった。 白い壺は、一度も空にされたことがない。 消えた病は、どこへ行ったのか。 治ったはずの傷は、本当に消えたのか。 二人で始めた仕事の底には、誰にも見せられないものが沈んでいた。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/08/25
  • 現在の作品生贄候補だった私、無口な少女と二人で病も怪我も消す仕事を始めます ~一緒に人を助けて、いつか二人でここを出るつもりでした~