あらすじ
九つの国では、人は「断契」によって力を得る。
代償は寿命でも、血でもない。
その人が本当に望んでいた未来を、一つ永久に捨てること。
汀国の契籍吏ケイは、十七歳の少年から「故郷へ二度と帰らない未来」を差し出す申請を受ける。
その日、王が死んだ。
しかも王は、死ぬ三日前に「王」でなくなっていた。
消えた王契。
父・清吾の記録だけが抜け落ちた契籍。
「嘘をつかない」京国宰相サクト。
そして、九国の歴史そのものを揺るがす古い契約。
人は、間違える。
ならば世界は、間違えないように設計されるべきなのか。
それとも、間違えたあとに選び直せる余地を残すべきなのか。
未来を捨てて強くなる者たちが、国と自分の「契約」を問い直す。
能力×戦記×政治ミステリーファンタジー。