あらすじ
歴史に名は残らず、世界だけを救った馬飼い。
王や英雄が歴史を動かす以前、この世界には「タルトシュ」と呼ばれる者たちがいた。
ハンガリー民話に語り継がれるタルトシュ――それは、人と獣、自然と神話を結び、世界の理に触れる力を宿した異能の存在。その姿は、伝承ごとに預言者、治癒者、戦士、あるいは精霊の使いとして語られている。
世界樹の麓を駆ける馬。天空を舞う大鷹。九つ首の竜シャールカーニ。星を戴く奇跡の鹿。神話の息づく大地で、一人の馬飼いと、王女、学者、修道士、山岳の狩人が、それぞれの信念を胸に歩み始める。
これは、ハンガリー民話と中世ヨーロッパの空気を織り込みながら描く、政治、宗教、戦争、そして神話が交錯する壮大な歴史神話ファンタジー。