あらすじ
戦国最速の伝説、「中国大返し」。
本能寺の変で信長を失った秀吉が、備中から畿内まで約200kmを駆け抜け、山崎で明智光秀を討った——多くの人がそう記憶しているはずだ。
しかし2026年、その物語の最後の場面を揺さぶる一通の書状が発見された。
中京大学が入手した秀吉直筆の書状には、山崎の戦い当日、秀吉本人がまだ戦場から離れた場所にいたことをうかがわせる記述があるという。
もしこれが事実なら、実際に光秀と戦ったのは誰だったのか。
秀吉はなぜ、その事実を語らなかったのか。
そして本能寺の変からわずか数週間後、なぜある一人の武将が急に歴史の表舞台に躍り出たのか。
一次史料と学術論文をもとに、現時点で分かっていることと、まだ確定していないことを整理しながら、この新説が投げかける問いを考えていくエッセイ。
断定はしない。
ただ、当たり前だと思っていた歴史の見え方が、少し変わるかもしれない。