あらすじ
星が降る世界。
そこには、星の力を引き出す星魔法と、精霊との絆によって力を借りる精霊魔法が存在していた。
けれど、十六歳の少年アルトにとって、それらはまだ遠い世界の話だった。
金髪に琥珀色の瞳を持つアルトは、双剣と身体強化を頼りに冒険者を目指す、ごく普通の少年。
同じ頃、少女ティアもまた、初めて冒険者としての一歩を踏み出していた。
特別な力もない。
世界を救う使命もない。
二人が持っているのは、少しの勇気と、まだ見ぬ世界への好奇心だけ。
そんな二人は、エスプリエトワールの冒険者協会で出会う。
新人同士という理由だけで組まされた、初めての依頼。
向かう先は、町から離れた旧街道。
それは本来、何の変哲もない簡単な調査依頼のはずだった。
しかし、そこで二人が目にした小さな異変をきっかけに、世界のどこかで眠っていた「星」と「精霊」の物語が、静かに動き始める。
なぜ星は人々の願いに応えるのか。
なぜ精霊は世界と共に生きているのか。
そして、星と精霊はなぜ異なる魔法として存在しているのか。
何も知らない二人は、旅の中で少しずつ世界の秘密へと近づいていく。
出会ったばかりの少年と少女。
まだ何者でもない二人が、いつか世界の運命を左右することになるなんて、この時はまだ誰も知らない。
これは、星降る世界で始まった――
二人の新人冒険者の、小さな旅の物語。