あらすじ
人魚の肉を喰えば不老不死になる。
そんな言い伝えが、本当だったとしたら。
不老不死になる代わりに、人間らしさを失っていくとしたら。
時は大正。うらぶれた海辺の町で事業家として成功を収める浦野家には、恐ろしい秘密があった。
「人魚の呪い」
浦野家本家の直系男子にのみ語り継がれてきた、負の遺産だ。
浦野家の直系女子がおしなべて短命になるという。浦野家が得たものは無く、ただ、娘たちが若い身空で命尽きていく。いつしか海神の花嫁(生贄)と呼ばれるようになるほど。
浦野咲も、浦野の直系の娘であった。
ある日、咲は自身の姿が異形へと変化していることに気付く。
父の口から人魚の呪いだと告げられ、離れの隔離を余儀なくされた咲は絶望の底へと落ちていく。
だが、咲は元の姿に戻ることを諦められなかった。
父も、咲をどうにかして元の生活に近い状態へ戻してやりたいと願っていた。
父は独逸帰りの若き医師・奥津に縋るが、迷信など信じぬ彼によって隠したかった「人魚の呪い」と、
呪いの元凶まで肉薄されてしまう。
そう、浦野家の先祖の一人、ある娘が人魚の肉を喰らい、不死となっていた。一連の事件により、娘は呪われ、そうして代々の娘たちも呪われていった。人魚の肉を食った娘だけが不死となり、他の娘たちは…
果たして、近代医学の寵児はその知識でもって呪いを打ち破れるのか。
呪いに蝕まれていく咲は、人間に戻れるのか。
それとも…
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※更新スケジュール※
8月25日から毎日、7:00、12:00、19:00の3回更新します。
9月4日は、追加で最終話を20:00更新となります。
1話だけあぶれるのと、エピローグで文量が少ないので翌日には回さないことにしました。