あらすじ
北海道へ旅立つ彼女とのつながりをわずかに残すため、主人公はPHSを契約する。
しかし、彼女から電話が来ることは一度もなかった。代わりに鳴り続けたのは、高校時代の友人・重夫からのものだった。
受験勉強を執念のように続けていた主人公の生活は、重夫の長電話によって少しずつ狂い始める。
やがて二人は、当時流行し始めた情報誌「じゃマール」にプリクラと軽い募集文を載せる。
匿名性のゆるい時代、PHSの番号をそのまま掲載した。
雑誌が発売され、二人は自分のページを探し当てる。
主人公にとっては、自分の書いた言葉が初めて活字になった瞬間だった。