あらすじ

ランベルク伯爵令嬢ベアトリーチェは六年間、ヘルムート侯爵家の屋敷管理をすべて一手に担ってきた。冬の棚卸しから夏の人員配置、月次帳簿の照合まで——誰も気づかない仕事ほど、彼女の備忘帳には細かく記されていた。 だが「屋敷管理など女の暇仕事」と婚約者ランツに切り捨てられ、六冊の備忘帳を家令ベルクマンに没収されて追放された。 流れ着いたヴァルナー公爵邸で再出発するうち、実直なフィリップ公爵が屋敷の変貌に気づいて声をかけてくる。その静かな交流が、凍りついていた六年分の時間をゆっくりと溶かしていく。 年末の王視察当日、ランツの婚約者マルガリータは没収された備忘帳を広げたが記号の意味が読めなかった。アルモンドの食物禁忌が出され、三者が同時に転落した。対照的にヴァルナー公爵邸は完璧な視察受け入れを見せ、国王がベアトリーチェの才能に気づく。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/08/24
  • 現在の作品「棚卸しなど、女の帳面ごっこだ」——国王を迎えた侯爵家は、出してはいけない皿を並べた