あらすじ
逢坂の関を翌日に控え、静まり返る夜。
旅立つ男が残したのは、あまりにも激しく、甘く、逃げ場のない情熱だった。
「私というあなたを一心に想うものがいることを、知れ」
身体と心を深く侵食していく言葉と体温。
朝靄の向こうへ去っていく背中を見送りながら、私は消えない熱の疼きに身を焦がす——。
※『玉葉和歌集』「限りあれば 八重の山路を へだつとも 心は空に かよふとを知れ」(大江匡房)をモチーフにした短編です。かなり現代風に超解釈しています。
※直接的な性描写はありませんが、明確な匂わせ・大人の雰囲気が含まれるためご注意ください(R-15)。