あらすじ
何をやっても、最初だけは誰よりも優れていた少年・シン。
しかし、努力を重ねる者たちに次々と追い抜かれ、いつしか「自分には価値がない」と感じるようになっていた。
そんなある日、最愛の兄を失ったシンのもとに、不思議な宝石が残される。
宝石によって異世界へ導かれたシンは、そこで自らの能力――触れたものの力や性質を増幅させる《増幅》を手に入れる。
「誰にも負けたくない」
「もっと強くなりたい」
「誰よりも大きな存在になりたい」
その願いを叶えるため、シンは力を使い続ける。
だが、《増幅》は物だけではなく、人の感情までも増幅できる能力だった。
認められたいという願い。
負けたくないという怒り。
大切な人を失った悲しみ。
膨れ上がっていく感情と力の中で、シンは少しずつ自分自身を見失っていく。
そして最後に待っていたのは――
「誰よりも大きくなりたい」という、かつての小さな願いが世界そのものを巻き込む結末だった。
これは、一人の少年の「もっと」が、世界を変えてしまう物語。