あらすじ
仕事に追われ、「正しいほう」を選び続けてきた二十八歳の会社員・真柴遥。
ある朝、彼女は行き先を決めず、地図も開かず、偶然たどり着いた小さな町を歩くことにした。
川沿いの道、焼きたてのパン、名前も知らない猫、餌を忘れたまま釣り糸を垂らす老人。
効率とは無縁の町で出会った人々の言葉に触れるうち、遥は少しずつ気づいていく。
正解を選び続けることだけが、人生ではない。
遠回りしてもいい。
立ち止まってもいい。
迷った先で、笑えるものを見つければいい。
これは、疲れた心が風に背中を押されて、もう一度、自分の足で歩き出す一日の物語。