あらすじ
結婚している私には、愛してはいけない人がいた。
夫・蒼真の親友、黒瀬律。
最初は、ただの友達だった。
夫には言えないことを話せる人。
寂しい夜に連絡をくれる人。
「大丈夫」と言ってくれる人。
そんな小さな積み重ねが、いつしか恋に変わっていた。
「もう会わない方がいい」
そう思うほど、会いたくなる。
一度だけのつもりだった秘密は、二度、三度と繰り返される。
そしてある夜、夫が静かに口にした。
「律のこと、いつから好きだった?」
すべて知られていた。
夫も。
親友も。
そして、私自身さえ知らなかった真実も。
誰が悪かったのか。
裏切ったのは誰なのか。
本当に愛していたのは誰だったのか。
三人の秘密がすべて明らかになったとき、
「愛する」という言葉の意味が、少しずつ崩れていく。
愛されることと、愛することは同じじゃない。
これは、不倫から始まった恋が、
三人の人生を静かに壊していく物語。