あらすじ
五歳の春。
洪家の一人娘・インファは、春鈴祭で一人の少年と出会った。
名もなく、家もなく、生きるために盗みをしていた少年。
インファは彼に小さな鈴を渡し、洪家へ連れて帰る。
やがて「シウォン」という名を与えられた少年は、インファを守る護衛となった。
それから十三年。
いつも半歩後ろにいるシウォン。
呼べば振り返り、危険があれば誰より早く手を伸ばす。
けれど彼は、何をしても言う。
「護衛ですから」
インファもまた、それを当たり前のことだと思っていた。
――縁談が持ち込まれるまでは。
幼い日に渡した赤い紐の鈴。
十三年間、音を消したまま大切にされていたその鈴が、二人の関係を少しずつ変えていく。
身分差、主従、幼なじみ。
長い年月をかけて育った想いが、やがて名前を持つまでの恋物語。
※本作は完結まで執筆済みです。毎日20:30更新予定です。
※小説家になろうにも掲載しています